バーゼルのガイドブック

BASEL
基礎自治体
Gemeinde/Commune/Comune
バーゼル
Basel
所属州
Kanton/Canton/Cantone
バーゼル・シュタット準州
Kanton Basel-Stadt
郵便番号
Postleitzahl/Code postal/Codice Postale
4000〜4059
標高
Höhe/Altitude/Altitudine
260m
人口
Einwohner/Population/Abitanti
175,130人(2015年)
行政ウェブサイト www.bs.ch

バーゼル(Basel)はドイツ・フランスと国境を接する、チューリッヒ、ジュネーブに次ぐスイス第3の都市で、バーゼル・シュタット準州の州都。

中心をライン川がゆったりと流れるこの町にはスイス最古の大学であるバーゼル大学、ヨーロッパで最初の公共美術館であるバーゼル市立美術館、現代美術の宝庫クンストハレ、バイエラー財団美術館などの現代建築群など、文化・芸術面で見どころの多い町となっています。

地理的条件から交通の要衝、つまり物流が盛んな土地でもあり、かつライン川の豊富な水量によってエネルギー供給も申し分なかったことから、古くから織物や製紙などの工業が栄えてきました。現在では欧州の製薬業の中心地という側面もあり、日本でもお馴染みのノヴァルティスやロシュが本社をここに置いています。

公用語はドイツ語(スイス・ドイツ語)で、フランス語・英語も比較的よく通じます。

BASEL-STADT WEATHER

バーゼルへのアクセス・交通

バーゼルSBB駅
Bahnhof Basel SBB

市街地の南に位置する、バーゼルの中央駅的な機能を持つ大きな駅。

スイス国内からの列車でバーゼルを発着もしくは経由する列車は必ずこの駅に停車します。同じ駅の構内にはフランス国鉄(SNCF)の管理するバーゼルSNCF駅(Bâle SNCF)もあり、フランス国内へ向かう列車はこちらに発着。スイスからドイツへ直通する列車はSBB駅に停車したあと、ライン川の対岸にあるバーゼル・バーディッシャー駅(Basel Badischer Bf.)を経由してドイツ領内へ入っていきます。

各地からの所要時間は最速で、チューリッヒ中央駅から53分、ジュネーブ(コルナヴァン)駅から2時間38分、ベルンから53分、フランクフルト中央駅から2時間49分、パリ・リヨン駅から3時間3分(スイス国内はいずれもICN/IC利用、フランクフルトはICE、パリはTGV Lyriaをそれぞれ利用した場合)。

バーゼルSBB駅

バーゼル・ミュールーズ・フライブルク空港(ユーロエアポート)
EuroAirport Basel-Mulhouse-Freiburg

バーゼル、ミュールーズ(フランス)、フライブルク(ドイツ)の3カ国共同で運営する国際空港で、通称「ユーロエアポート」。場所は完全にフランス領内にあります。

スイスのフラッグキャリアであるSWISSは定期便運行していませんが、エールフランス航空(パリ/CDG・パリ/オルリー)、ブリティッシュ・エアウェイズ(ロンドン/ヒースロー)、ルフトハンザ航空(フランクフルト、ミュンヘン)などのメジャー航空会社の他、イージージェット・スイスの本拠地でもあり、欧州内のLCC路線網は充実しています。

世界で唯一、空港コードを3つ持つ空港(BSL・MLH・EAP)ですが、基本的にはここは「バーゼル空港」として扱われるのが一般的。

パスポートコントロールはスイスとフランスのものがあり、バーゼル市内へ出る場合はSchweiz/Suisseの表記に沿って入国します。スイス側で入国すると、接続している道路がスイス領内まで直通しています。

スイス側からの公共交通機関でのアクセスはバスとタクシーで可能。バーゼルSBB駅と空港をバス50番が所要約20分で結んでいます。タクシーの場合、市内中心部〜空港は約20分で、CHF50.00程度。

バーゼルの市内交通

バーゼルの市内交通は州が運営するバーゼル交通局(BVB Basler Verkehrs-Betriebe)によって運行されているバス(トロリーバス含む)13路線とトラム9路線があります。料金はゾーン+時間制で、チケットは停留所の券売機、駅などのチケット窓口で購入可能。バーゼル市内はZONE 10の中にすっぽりと収まっています。

一部トラム路線ではバーゼル・ラント交通局(BLT Baselland Transport AG)と相互乗り入れしているため、BVBの緑色のトラムとBLTの黄色のトラムが走っていますが、料金は変わりません。

主なチケット・パス類

チケット・パスの種類 有効期間 有効範囲 料金
Kurzstrecke
30分 ゾーン1つの中で一方向のみの移動
かつ4停留所以内
CHF2.30
Einzelbillette
1 Zone
1時間 出発地のゾーン内 CHF3.80
Einzelbillette
1-2 Zonen
1時間 出発地のゾーン+もう1ゾーン内
※市内〜空港など
CHF4.70
Tageskarte 始発〜終発 ZONE 10/11/3/15 CHF9.90

バーゼル・シュタット準州とバーゼルラント準州の全土及び、隣接するアールガウ州、ジュラ州、ソロトゥルン州の一部の公共交通機関と、スイス国鉄の料金が統一されています。このネットワークは「TNW Tarifverbund Nordwestschweiz」といい、停留所や券売機のゾーンマップなどにロゴが掲示されています。

利用時に有効なスイストラベルパス、当日の日付記入済みのスイストラベルパスフレックス、トランスファーチケットがある場合は始発〜終発までフリーパス。有効なハーフフェアカードは割引適用(Halbtax)になりますが、半額ではなく割引なので注意。

バーゼル大聖堂
Münster

バーゼル旧市街、ライン川に近い丘にあるゴシック様式建築の大聖堂

もともとはカトリック教会だったものが数度の改築と地震後の再建などを経て、現在はプロテスタントの聖堂になっています。赤レンガの外観が印象的で、夜にはライトアップされた姿になりますが、全体を眺めるにはライン川対岸からがオススメ。

シンボルでもある2つの塔は登ることができ、バーゼル市街地からドイツのシュヴァルツヴァルト(黒い森)地方を見渡すことができます。塔の展望台入場はCHF4.00。

バーゼル市立美術館
Kunstmuseum Basel

1671年に開設されたヨーロッパで初めての公共美術館で、ハンス・ホルバイン(Hans Holbein 1497-1543)を始めとする15世紀〜16世紀の北方ゴシックを中心に、ルネッサンスや19世紀〜20世紀の印象派の作品を中心に常設展示されています。併設されている現代美術館(Museum für Gegenwartskunst)ではアンディー・ウォーホールを始めとする欧米の現代・前衛的作品のコレクションが揃っています。

本館建物は2013年から続いていたリノベーションと増築工事が2016年4月に完了し待望の再オープンを迎えています。

開館は火曜〜日曜の10:00〜18:00で、木曜は20:00まで延長されます。入場料は常設のみでCHF16.00、特別展も入場する場合はCHF23.00。

バイエラー財団美術館
Fondation Beyeler

美術館としても、現代建築としても非常に価値あるバイエラー財団美術館。

レンゾ・ピアノ設計による建物は自然光のみの内部採光が特徴で、市街地から離れた緑あふれる周辺環境と池が見事に調和した建築になっています。内部の美術館のコレクションも充実したもので、ゴッホ、セザンヌ、ピカソ、ミロ、カンディンスキー、ピカソなどの作品約200点が常設展示されています。

アクセスはバーゼルSBB駅からトラム2番(Eglisee行き)でまずバーディッシャー駅)(Badischer Bf.)まで行き、そこからトラム6番(Riehen Grenze行き)に乗り換えて「Fondation Beyeler」で下車、所要約25分。もしくはバーディッシャー駅発のドイツ国鉄のローカル列車(S6・Zell Wiesental方面行き)に乗り、リーエン(Riehen)駅下車徒歩5分。

開館時間は10:00〜18:00(水曜のみ20:00まで延長)で、年中無休。入場券はCHF28.00。

シャウラガー
Schaulager

シャウラガーは設計をヘルツォーク&ド・ムーロンが手掛け、2003年にオープンしたその名の通り「見る/見せる(Schau)」+「倉庫(Lager)」で、美術作品のストレージといったほうがしっくりくる施設です。

ここにはエマニュエル・ホフマン財団が蒐集した現代美術を中心に約600点が収められており、それらはすべて「倉庫」に「展示状態」で保管されています。

但し、一般公開されているのはごく一部で、しかも特別展示の行われる期間限定。というのも、あくまでここは「倉庫」であり、研究者や学生などは通年でいつでもコレクションにアクセスできる反面、基本的には一般には公開しないというコンセプトで運営されているから。それだけに一般公開期間は非常に貴重です。

アクセスはバーゼルSBB駅からトラム11番(Aesch行き)で、「Schaulager」下車。所要約10分。

一般公開(特別展開催)期間は毎年ホームページで好評されるので、事前にチェックしておきましょう。

ティンゲリー美術館
Museum Tinguely

廃物を利用した動く彫刻を制作していたスイス人アーティスト、ジャン・ティンゲリー(Jean Tinguely 1925-1991)の作品が収められている美術館。

マリオ・ボッタ設計の美術館の建築そのものも見どころのひとつで、ティンゲリーの作品群がライン川を見下ろす開放感あふれる館内と、屋外の庭園に展示されています。

アクセスはトラム1・2番・6番・15番などで「ヴェットシュタイン広場 Wettsteinplatz」まで行き、バス31番か38番に乗り換えて「Tinguely Museum」下車。ヴェットシュタイン広場からは歩いても10分ほどなので、バスがなかなか来ないようであれば歩きでもOK。

開館時間は火曜から日曜の11:00〜18:00で、月曜休館。入場料は大人CHF18.00。

ロンシャンの礼拝堂(フランス)
Chapelle Notre-Dame du Haut

バーゼルから60キロ、フランス領内ロンシャンにある、ル・コルビュジェ設計のカトリック教会です。

正式名称はノートルダム・デュ・オー礼拝堂ですが、日本ではロンシャンの礼拝堂として知られていて、コルビュジェ最初の教会建築であり、後期における傑作とされています。元々この場所にあった教会が第2次世界大戦中に空爆で破壊され、その再建を依頼されたコルビュジェが1955年に完成させたもの。

一見するとおよそ教会らしくない建築で、うねった屋根、コンクリート打ちっぱなしの白い壁面、不揃いの大きさに空いた採光窓にはめられた色ガラスを通じて差し込む柔らかい光、随所に彼のこの教会建築に込めた願いとコンセプト、そして彼らしさを見ることができる教会です。若き日の安藤忠雄氏が足しげく通い影響を受けたといいます。

アクセスはバーゼルSNCF駅(バーゼルSBB駅構内のフランス側)からミュールーズ・ヴィル(Mulhouse-Ville)駅・ベルフォール(Belfort)駅でそれぞれ乗り換えて、ロンシャン(Ronchamp)駅下車。所要約2時間。

開館時間は4月〜9月は9:30〜18:30、10月〜3月は10:00〜16:00で、火曜閉館。列車の便がかなり少ないので、できるだけ早い時間に行くことをオススメします。また、チェックは無いことが多いとはいえ国境を越えるので、パスポートは必須。

バーゼル・ワールド
Basel World

バーゼル・ワールド

BASEL WORLD

バーゼル・ワールドはバーゼルフェアの名で知られる世界最大規模の時計・宝飾の見本市。総面積16万平方キロメートル、2,000以上のサプライヤーが一同に介し、毎年3月下旬〜4月下旬に開催されています。

開催期間中の入場者数は関係者・一般合わせて10万人を超え、この時期のバーゼル市内のホテルを確保するのは至難の業。期間中の慢性的なホテル不足を解消するため、期間中はライン川に特設の客船ホテルまで設置されます。

ロレックス、タグ・ホイヤー、ブライトリングなど錚々たる時計ブランドが新作発表をここで行うこともあり、時計好きは是非一度は訪れてみたいところ。

開催場所はMCHメッセ・バーゼル(MCH Messe Basel)で、バーゼルSBB駅からトラム1番・2番で「Messeplatz」下車。バーディッシャー駅からは徒歩でも5分ほどの距離。ユーロエアポート、チューリッヒ空港、ライン川客船ホテルと会場を結ぶシャトルバスも運行予定。