ツェルマットのガイドブック

ZERMATT
基礎自治体
Gemeinde/Commune/Comune
ツェルマット
Zermatt
所属州
Kanton/Canton/Cantone
ヴァレー/ヴァリス州
Kanton Wallis
言語
Sprache/Langue/Lingua
ドイツ語(スイス・ドイツ語)
郵便番号
Postleitzahl/Code postal/Codice Postale
3920
標高
Höhe/Altitude/Altitudine
568m
人口
Einwohner/Population/Abitanti
5,714人(2016年)
行政ウェブサイト www.zermatt.ch/

ヴァレー/ヴァリス州の奥を流れるマッターフィスパ川の谷を進んでいくとツェルマットの村。

人口は6,000人足らずで、環境保全のためにガソリン車の乗り入れが禁止されたこの村はホテルに旅行者を送迎する電気自動車や馬車が駅前を行き交う、一見のどかな村。でもここは、村を見下ろすようにそびえるマッターホルン、雄大な氷河とモンテ・ローザ、ドムなどの名峰を望む展望台ゴルナーグラートなど、これぞスイスといった絶景を見ることができる世界有数のアルペンリゾートです。

夏はハイキング・トレッキング、冬はスキー・スノーボードを楽しむ旅行者が世界中から訪れ賑わいます。ハイキングコースは非常によく整備されているので初心者でも安心。登山鉄道やロープウェーなどとも連携がうまく取れています。

ZERMATT WEATHER

ツェルマットへのアクセス・交通

ツェルマット駅

マッターホルン・ゴッタルド鉄道のツェルマット駅、氷河急行の出発駅でもあります

ツェルマット駅

ゴルナーグラート行き登山鉄道の乗り場

ツェルマットへは鉄道で入るのが一般的。

ツェルマットへ向かうマッターホルン・ゴッタルド鉄道(MGB Matterhorn-Gotthard Bahn)の列車は、ツェルマット駅直前でチラっとマッターホルンを車窓に見せて駅に入線するというちょっとニクイ演出をします。

駅は村の北の入口付近にあり、駅前の広場にはホテルの出迎え電気自動車や馬車がたくさん待機しています。また、ここは氷河急行の始発駅ということもあり至る所にGlacier Expressのロゴが掲示されています。

駅前広場の左斜め向かいにはゴルナーグラート展望台へ登る登山鉄道駅があり、右側(南側)にはマッターホルンへ向かってのびるバーンホフ通りがあり、これがメインストリートです。

ツェルマット始発の列車は基本的に隣駅のテッシュ(Täsch)行きか、フィスプ・ブリーク行きがほとんどで、それ以遠のアンデルマット、クール、サンモリッツ方面行き直通列車は氷河急行だけになっています。

スイス各地からツェルマットへ向かう場合、氷河急行で直接入る場合を除いて、まずブリークかフィスプを目指しツェルマット行きのローカル列車を利用することになります。

各地からの所要時間は、チューリッヒ中央駅から3時間12分、ジュネーブ(コルナヴァン)駅から3時間44分、ベルンから2時間8分、バーゼルSBB駅から3時間15分。

ツェルマットの主な見どころ

ツェルマットの村そのものは十分歩いて見て回れる大きさ。ツェルマットを拠点にゴルナーグラート、グレイシャーパラダイス(クライン・マッターホルン)などの展望台めぐりや、スネガ、シュヴァルツゼーなどでのハイキングで楽しみましょう。

特に夏は比較的安定はしていますが山の天気はどうしても変わりやすいので、できれば日数をかけて滞在するほうがオススメ。

ゴルナーグラート
Gornergrat

ゴルナーグラート
ゴルナーグラート
ゴルナーグラート

ゴルナーグラート(Gornergrat)はツェルマットの南東にある展望台で、本来はこの一帯の尾根を指す地名です。

ツェルマットからの登山鉄道の駅の標高は3,089mで、展望台の他ホテル(クルムホテル・ゴルナーグラート)と天文台が設置されています。展望スポットは主に2つで、駅・ホテル前がお手軽ですが常に人でいっぱいなのがちょっと難点。できれば少し歩いて尾根の頂上(3,130m)まで行ってみたいところ。

ここから望めるものとして代表的なのはスイス最高峰のモンテ・ローザ(4,634m)、リスカム(4,527m)、そしてその足元をダイナミックにカーブして流れるのがゴルナー氷河。ゴルナー氷河は展望台の右下方向で別の氷河と合流していて、その上を見上げるとマッターホルンの東壁が正面を向いています。この全てが晴れてキレイに見えればラッキー。

特にマッターホルンは雲が出やすいのですが、こればかりは運。ただ、明らかに曇りや雨、雪の場合は登っても全く何も見えないこともあるので、出発前にホテルや駅で流している山頂のライブ映像を見てから行くかどうかを決めるのが得策です。

ライブ映像は基本的に客室のテレビでも見ることができ、チャンネルや時間帯によってはツェルマットだけではなくスイス各地の山、スキー場などの映像を中継しています。(スイス山間部の朝はこれのチェックから始まるといっても過言ではありません。)

春〜秋はゴルナーグラートからツェルマットへの下りハイキングが是非オススメ!全行程を歩くと3〜4時間かかるコースですが、途中の駅から登山鉄道に乗ることもできるので体力が切れても安心。コース自体はさほど難しくもなく、黄色のハイキング用方向案内でZermattやRotenboden、Riffelalpの表示に沿って行くだけでOK。間近に迫る氷河や写真でよく見る、リッフェルゼー(Riffelsee)に映った「逆さマッターホルン」などを見ることができます。スキーシーズンにはそのコースはそのままスキーコースになり、ハイキングほどルートに縛られず自由に降りることができます。

ゴルナーグラートへの行き方

ツェルマットからはアプト式ラックレールの登山鉄道、ゴルナーグラート鉄道(Gornergratbahn)が登り40分、下り50分で頂上駅まで往復しています。通年で運行していますが、10月と11月はオフシーズンで大幅に減便されるので注意。それ以外の時期は7時台始発で24分〜1時間程度の間隔で運行しています。

料金・割引情報

ツェルマット〜ゴルナーグラート往復(11月〜4月):CHF76.00
ツェルマット〜ゴルナーグラート往復(5月〜10月):CHF98.00

スイストラベルパス・トラベルパスフレックス:50%割引(有効適用日のみ)
トランスファーチケット:利用不可
ハーフフェアカード・GA:50%割引

クライン・マッターホルン(マッターホルン・グレイシャー・パラダイス)
Klein Matterhorn - Matterhorn Glacier Paradise

クライン・マッターホルン(通称マッターホルン・グレイシャー・パラダイス)はツェルマットの南、マッターホルンに一番近い場所にある展望台。その高さはなんと3,885mで、登山装備無しで行けるヨーロッパ最高地点の展望台です。

見慣れた形でないので一瞬戸惑いますがすぐそばにはマッターホルンがあり、遠くにはユングフラウ、モンブランなど、アルプスの名だたる名峰が一同に介する豪華なことこの上ない場所です。ツェルマットからは途中フーリ(Furi)、トロッケナーシュテーク(Trockener Steg)でゴンドラとロープウェーの乗換が必要で、所要約40分。展望台駅到着後もちょっとした歩きがあるので、高山病には十分注意が必要です。

このあたりは万年雪なので1年中真っ白な世界。夏スキーも一部のコースで滑走可能になっています。スノートレッキングも可能で、さほど難しくないコースとしては隣にあるブライトホルン(Breithorn 4,164m)への往復コースなどがあります(要ガイド同行)。スキーシーズンになると国境を越えてイタリアへ降りることも可能。但しゴンドラやリフトが終了するとスイス側に戻れなくなるので注意が必要です。

クライン・マッターホルンへの行き方

ツェルマットの村の中心からマッターフィスパ川に沿って南へ行くと、ロープウェー乗り場があります。乗り場に大きな運行状況(ロープウェー・ゴンドラ・リフト)案内があり、それでどこまで上がれるかをチェックできます。

チケット売り場では行き先を言うと往復のチケットが発券され、乗り場のゲートでタッチして入場します。

クライン・マッターホルンまではフーリ(1,867m)までロープウェー、フーリからトロッケナーシュテーク(2,939m)までゴンドラ、そしてトロッケナーシュテークから山頂までまたゴンドラを乗り継ぎます。どんな天候でも大抵はトロッケナーシュテークまで上がれますが、その先は頻繁に状況が変わるため、ツェルマット側では一旦トロッケナーシュテークまでのチケットを買っておき、状況をみてその先のチケットを追加するのがオススメ。

ツェルマット〜クライン・マッターホルン間の全区間は通年で運行していますが、前述のとおりトロッケナーシュテーク〜クライン・マッターホルンは天候に左右されやすいので注意。また、フーリ〜トロッケナーシュテーク間は毎年6月下旬の1週間メンテナンス期間になるため、この間はフーリからシュヴァルツゼー経由でトロッケナーシュテークまで上がるルートのみになります。

料金・割引情報

ツェルマット〜クライン・マッターホルン往復:CHF100.00
ツェルマット〜トロッケナーシュテーク往復:CHF66.00
ツェルマット〜片道シュヴァルツゼー経由〜トロッケナーシュテーク往復(夏季限定):CHF64.00
トロッケナーシュテーク〜クライン・マッターホルン往復:CHF49.00

スイストラベルパス・トラベルパスフレックス:50%割引(有効適用日のみ)
トランスファーチケット:利用不可
ハーフフェアカード・GA:50%割引

スネガ/ロートホルン
Sunnegga/Rothorn

クライン・マッターホルンほど体への負担が少なく、家族連れでも安心して行ける展望台がスネガ(標高2,288m)。

ゴルナーグラート鉄道のツェルマット駅よりも東の奥に駅があり、ここからスネガ行きのケーブルカー(ZSB Zermatt-Sunnegga Bahn)が出ています。このケーブルカー、ただのケーブルカーではなくなんと「高速地下ケーブルカー」。標高差668mをわずか3分で運行しています。

スネガの展望台は周辺の他展望台と比べるとどうしても迫力には劣りますが、ここが他にも負けないポイントはここからのハイキングコースの豊富さ。スネガからさらに奥へロープウェーで5分のブラウヘルト(Blauherd)も含めた一帯は「高山植物の花ルート Blumeweg」やマーモットの生息地帯を歩く「マーモットルート Murmelweg」、5つの湖を巡る「5-Seenweg」などハイキング好きならここを拠点に毎日通っても飽きないほど充実しています。

ロートホルンはスネガからブラウヘルト経由のゴンドラで登ることが出来る展望台で、標高は3,103m。存在感ではゴルナーグラートやクライン・マッターホルンの影に隠れがちな展望台ではありますが、マッターホルンやフィンデルン氷河を眺めることができる実はここも外せない展望台のひとつです。

スネガ/ロートホルンへの行き方

まずは村の東側にあるケーブルカー乗り場へ。駅からは歩いて10分ほどのマッターフィスパ川沿いにあります。

ツェルマット〜スネガ間、スネガ〜ブラウヘルト間は毎年5月下旬〜10月中旬と、11月下旬〜4月下旬までの運行。毎年ゴールデンウィーク期間中に運休してしまうのが残念なところ。ブラウヘルト〜ロートホルン間は7月1日〜10月下旬、11月下旬〜4月下旬の運行です。

料金・割引情報

ツェルマット〜スネガ往復:CHF24.00
ツェルマット〜ブラウヘルト往復:CHF48.00
ツェルマット〜ロートホルン往復:CHF67.00

スイストラベルパス・トラベルパスフレックス:50%割引(有効適用日のみ)
トランスファーチケット:利用不可
ハーフフェアカード・GA:50%割引

シュヴァルツゼー
Schwarzsee

クライン・マッターホルンへ向かうルートから南西に分岐した先、マッターホルンに最も近づける場所がここ。

シュヴァルツゼーとは直訳すると「黒い湖」の意味。湖畔にたつ小さなマリア・ツム・シュネー礼拝堂が湖面に映る姿がなんとも神秘的です。マッターホルン登頂のベースとなる場所で、夏場きちんとした装備さえあれば中腹のヘルンリ小屋(Hörnlihütte)までも登ることが出来ます。

オススメはここからツェルマットまでの下りハイキング。途中小さな村をいくつか通るルートで、途中に休めるポイントがいくつもあるので体力に不安があってもある程度安心できるルートです。

シュヴァルツゼーへの行き方

まずはトロッケナーシュテーク、クライン・マッターホルン方面行きのロープウェー乗り場へ。ここからまずフーリまで上がり、乗り換えてシュヴァルツゼーまで上がります。

料金・割引情報

ツェルマット〜シュヴァルツゼー往復:CHF50.00
ツェルマット〜片道シュヴァルツゼー経由〜トロッケナーシュテーク往復(夏季限定):CHF64.00

スイストラベルパス・トラベルパスフレックス:50%割引(有効適用日のみ)
トランスファーチケット:利用不可
ハーフフェアカード・GA:50%割引

マッターホルン博物館
Matterhorn Museum - Zermatlantis

マッターホルン博物館

キルヒ広場(教会前広場)にあるマッターホルンを模したガラスドームが印象的な博物館。

マッターホルンそのものの地学的な生い立ち・分析から、マッターホルンを登頂を目指してアルピニストがツェルマットを訪れ始めた頃のツェルマットを再現したエリアや、1865年7月14日にマッターホルン初登頂を成し遂げ、直後に滑落事故に見舞われた悲劇の登山家ウィンパーに関する展示など、ツェルマットとマッターホルンの歴史がすべて詰まっています。

開館時間は7月1日〜9月30日は11:00〜18:00、10月は15:00〜18:00、12月中旬〜イースター1週間後までは15:00〜19:00、イースター1週間後から6月30日は15:00〜18:00、それ以外は休館と季節によってかなり開館時間が異なります。入場料はCHF10.00で、有効なスイストラベルパス、トラベルパスフレックス、スイスミュージアムパスがあると無料。