鉄道で旅するスイス

スイスの鉄道についてTraveling Switzerland by Railway!

「どこからでも16キロ歩けば線路がある」という例えがあるほどスイスの鉄道網は密度が高く、旅行にも非常に便利な乗り物です。スイス国鉄と約60社の私鉄の路線を合わせると総延長は5,380キロと、ほぼ同じ面積の九州のそれと比べるとなんと2倍という密度です。

一部の登山鉄道などを除いて、国鉄と私鉄は多く相互乗入のような形を取っているため、利用する分にはほとんどその違いを感じることはありません。また、観光立国スイスだけあって、駅の案内表示やピクトグラムなども統一され、駅員や車掌も英語を含む複数言語を喋ることが多いので外国からの旅行者にとって使いやすい環境が整っています。

スイス国鉄ロゴ

スイス国鉄は「SBB CFF FFS」の略称で表されます。これはそれぞれドイツ語・フランス語・イタリア語で「スイス国鉄」を表したときの略称で、駅や車体にロゴと一緒にペイントされています。都市間の幹線は殆どがスイス国鉄の路線となっていて、特急列車に相当するICN(Intercity-Neigezug)やIC(Intercity)、国際列車であるEC(Eurocity)からローカル線まで幅広い種別の列車を運行しています(列車の種別についてはこちらをご参照ください)。

スイス国鉄は1902年に私鉄8社を合併・国有化することで誕生しました(鉄道そのものの開通は1847年のチューリッヒ〜バーデン間)。現在の総延長は3,069キロで、全て標準軌(1435mm・日本の新幹線や関西大手私鉄各社などと同じ)での運行となっています。

エアストフェルト周辺を走行するICN

国鉄の発足そのものは他のヨーロッパ諸国に遅れをとったものの、その後の急速な発展により第二次世界大戦前には鉄道における技術では世界でもトップクラスの存在にまで成長しました。スイスの鉄道の重要性は国内よりもむしろ周辺国にとって大きなもので、アルプスを挟んで南北ヨーロッパを繋ぐ重要な路線として古くから機能してきました。

鉄道の発展にしたがって増加する旅客・貨物の運送需要に応えるため多くのトンネルや峠越え路線が建設されました。代表的なものではシンプロントンネル(19.8キロ・1906年開通)、ゴッタルドトンネル(15.0キロ・1882年開通)、レッチュベルクトンネル(14.6キロ・1913年開通)などがあります。後者2つに関しては、貨物輸送のさらなる需要増大と旅客運送の高速化を目指して、新しいトンネルの掘削が進められています。これは「アルプトランジット計画 Neue Eisenbahn-Alpentransversale」と呼ばれる国家プロジェクトで、既存のトンネルよりもさらに低い場所にトンネルを建設する方法で進められています。レッチュベルクは既に完成しており、「レッチュベルク・ベーストンネル(34.6キロ)」として2007年12月から運用が開始されています。運用中の陸上トンネルとしては現時点では世界最長ですが、ゴッタルド峠の「ゴッタルド・ベーストンネル(57キロ・2018年運用開始予定)」が完成すると陸上・海底を含めて道路・鉄道用としては世界最長となります(2010年時点での世界最長は日本の青函トンネル)。

画像提供: スイス政府観光局 / www.myswiss.jp
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