ルツェルンのガイドブック

LUZERN
基礎自治体
Gemeinde/Commune/Comune
ルツェルン
Luzern
所属州
Kanton/Canton/Cantone
ルツェルン州
Kanton Luzern
郵便番号
Postleitzahl/Code postal/Codice Postale
6000-6015
※飛び番号あり
標高
Höhe/Altitude/Altitudine
436m
人口
Einwohner/Population/Abitanti
81,280人(2015年)
行政ウェブサイト www.stadtluzern.ch

ルツェルンはスイス中部、ロイス川がフィーアヴァルトシュテッテ湖から流れだす場所に位置する古都。

街の起源については諸説あるものの7世紀〜8世紀ごろこの地に建立されたルチアリア修道院が礎との説が有力で、フランス支配下のへルヴェティア共和国時代(1798年〜1803年)には首都が置かれていたことも。

公用語はドイツ語(スイスドイツ語)で、駅やホテル、観光地などでは英語もよく通じます。ルツェルン州の州都。

LUZERN WEATHER

ルツェルンへのアクセス・交通

ルツェルン駅
Bahnhof Luzern

スイス国鉄ルツェルン駅はチューリッヒ中央駅と同じような行き止まり式の駅で、ガラスとコンクリートの支柱が印象的な近代的な建物。

実はこの駅舎、近代建築好きの方にとってはみどころリストに入っても良いようなスポット。元々はヨーロッパでよく見られる石造りの重厚な雰囲気の駅だったものが1971年に火災で焼失し、今見られる駅舎はスペイン人建築家サンティアゴ・カラトラバによって再建されたものです。

駅前広場には旧駅舎で唯一焼け落ちなかったファサードが残されていて、ドイツ・ベルリンのアンハルター駅跡(Bahnhof Anhalter)にも似た、どことなく悲しげな雰囲気があります。

各地からの所要時間は最速で、チューリッヒ中央駅から46分、ジュネーブ(コルナヴァン駅)から3時間4分、バーゼルSBB駅から1時間3分、ベルンから1時間、ルガノから2時間28分(いずれも乗り換えなしのIC/ICN/IRを利用した場合)。

ルツェルンの市内交通

ルツェルンの市内交通はルツェルン交通局(通称VBL - Verkehrsbetriebe Luzern)のバス(トロリーバス含む)25路線と、ギュッチュ鉄道(Gütschbahn・ケーブルカー)が主。ルツェルン市街地とその周辺、フィーアヴァルトシュテッテ湖北岸一帯で広く運行しています。

また、フィーアヴァルトシュテッテ湖の船は主にSGV(Schifffahrtsgesellschaft des Vierwaldstättersees)による運行。春から秋にかけて、ルツェルン駅前にある船着き場から、交通博物館前、フィッツナウ(リギの麓)、アルプナハシュタット(ピラトゥスの麓)などへ多くの便があり、ディナークルーズも定期的に催行されています。

主なチケット・パス類(バス・ケーブルカー)

チケット・パスの種類 有効期間 有効範囲 料金
Einzelbillett
Kurzstrecke
30分 ZONE10の内側、1方向のみ、
かつ6停留所以内
CHF2.50
Einzelbillett
1 Zone
1時間 出発地のゾーン内のみ有効 CHF3.70
Tageskarte
Zone 10
始発〜終発 ZONE10の内側のみ有効 CHF8.20

ルツェルン州と隣接するニートワルデン準州、オプワルデン準州の3州では、バス・トラム等の公共交通機関とスイス国鉄の料金が統一されています。このネットワークは「パスパートアウト Passepartout」といい、停留所や券売機のゾーンマップなどにロゴが掲示されています。

利用時に有効なスイストラベルパス、当日の日付記入済みのスイストラベルパスフレックス、トランスファーチケットがある場合は始発〜終発までフリーパス。有効なハーフフェアカードは割引適用になりますが、半額ではなく割引なので注意。

主なチケット・パス類(フィーアヴァルトシュテッテ湖)

区間 料金
ルツェルン〜交通博物館
Luzern - Verkehrhaus
CHF3.00
ルツェルン〜フィッツナウ
Luzern - Vitznau
CHF19.00
ルツェルン〜アルプナハシュタット
Luzern - Alpnachstadt
CHF19.00
ルツェルン〜フリューレン
Luzern - Flüelen / Seedorf
CHF45.00
1日乗り放題券 CHF72.00

利用時に有効なスイストラベルパス、当日の日付記入済みのスイストラベルパスフレックス、トランスファーチケットがある場合は始発〜終発までフリーパス。有効なハーフフェアカードは割引適用になりますが、半額ではなく割引なので注意。

フィーアヴァルトシュテッテ湖周辺マップ

フィーアヴァルトシュテッテ湖周辺マップ

ルツェルン&周辺の主な見どころ

ルツェルンは市内の見どころも多い町ですが、周辺の観光スポットが多いので数日滞在するのがオススメ。

ブリューニック線(ゴールデンパス東部分)を通ってユングフラウヨッホやグリンデルワルトへ日帰り行くことも可能な立地です。

カペル橋
Kapellbrücke

カペル橋

カペル橋は湖がロイス川となって流れだしてすぐのところに斜めに掛かる、1333年に完成したヨーロッパ最古の木造橋。

残念ながら1993年の火災で一部が焼け落ちてしまったものの、すぐにオリジナルと全く同じ姿に修復されました。

屋根付き橋の内部はルツェルンの歴史が三角形の板絵に描かれていて、欄干には季節の花のプランターが掛けられています。橋の途中にある塔は「水の塔 Wasserturm」と呼ばれ、見張り台、牢獄、貯水塔と時代に応じて様々な使い方がされてきたもの。

嘆きのライオン像
Löwendenkmal

嘆きのライオン像

フランス革命真っ只中の1792年8月、テュイルリー宮殿を防衛していたスイス傭兵約900名が殺到した民衆にその大部分が虐殺された事件の慰霊碑として設置されたのがこの「嘆きのライオン像」。

15世紀以降スイス傭兵はその優秀さから高い評価を得て、フランスやバチカンの傭兵として「輸出」されていました(現在でもバチカン市国の警備にあたっているのはスイス傭兵)。

約2000万年前の砂岩に彫られた彫刻のライオンは、脇腹に槍が刺さり今にも息絶えてしまいそうな表情を浮かべて身を横たえています。

アクセスは駅やカペル橋周辺から徒歩10分程度、バスは1番、19番、22番、23番が停車する「レーヴェン広場 Löwenplatz」下車。

氷河公園
Gletschergarten

氷河公園

嘆きのライオン像のすぐ横にある氷河公園は、約2万年前までルツェルンは氷河で覆われていたという痕跡を展示している公園。

氷河から溶け出した水の流れが開けたという穴や、その時代よりもさらに前はここが海岸だったという痕跡まで残されています。

併設の博物館も含めて、開館時間は9:00〜18:00(11月〜3月は10:00〜17:00)で、年中無休。入場料はCHF12.00で、すぐ近くにある普仏戦争記念館「ブルバキ・パノラマ」との共通チケットはCHF17.00。有効なスイストラベルパス・スイストラベルパスフレックスがあれば入場無料。

スイス交通博物館
Verkehrhaus der Schweiz

スイス交通博物館

市街地から湖の北岸を東に進んだところにある、ヨーロッパ最大級の交通博物館。

航空、鉄道、船舶、都市交通など様々なジャンルの展示がされていて、すべて見て回るのは1日では難しいほど。鉄道の国スイスだけに鉄道関連は特に充実していて、実機展示が多いのも魅力のひとつ。

航空部門では旧スイス航空(Swissair)の実機が数多く展示されていて、特に中庭にある「コンベア CV-990」は世界でも数機しか残っていない機体で、運行されたいた当時そのままに保存された機内に入ることも可能。

2万分の1サイズに縮小されたスイス全土の航空写真を敷き詰めた上を歩くことができる「スイスアレナ Swissarena」、日本にも飛来し話題になった太陽光を動力源に使用する飛行機「ソーラー・インパルス2」関連の展示、スイスのチョコレートの歴史が学べる「Swiss Chocolate Adventure」、プラネタリウム、3D上映が可能なシアターなども併設。

アクセスはバスなら6番、8番、24番で「フェアケアハウス Verkehrhaus」下車、ルツェルン駅からは所要15分ほど。徒歩でも湖畔沿いを30分も歩けば見えてきます。あまり本数はありませんが、湖沿いを走るスイス国鉄も利用可能で、ルツェルンからアルト・ゴルダウ方面行きのRかIRでLuzern-Verkehrhaus下車すぐ、所要6分。

開館時間は10:00〜18:00(冬季は17:00)で、年中無休。入場料は博物館のみがCHF30.00、プラネタリウム、映画館、Swiss Chocolate Adventureは別途料金が掛かります。有効なスイストラベルパス・スイストラベルパスフレックスがあれば半額。

リヒャルト・ワーグナー記念館
Richard Wagner Museum

リヒャルト・ワーグナー

ドイツが生んだ天才作曲家ワーグナーが1866年から6年間住んだ邸宅で、「ニュルンベルクのマイスタージンガー」が生まれた場所。

リストの娘コジマと結婚したのもここに住んでいた時期で、義父リストやパトロンでもあったバイエルン王ルードヴィヒ2世、ニーチェなどが訪れたことでも知られています。現在は外観はそのままに、内部ではオリジナルの楽譜やピアノが公開されています。

1931年、この場所でトスカニーニ指揮で行われたコンサートが、今の「ルツェルン音楽祭」の礎となっています。

アクセスはバス6番、7番、8番が停車する「ヴァーテック Wartegg」下車、徒歩10分。湖船でも行くことができ、この場合は「トリプシェン Tribschen」で下船するとすぐ。開館時間は10:00〜12:00・14:00〜17:00で、月曜日と12月1日〜3月15日は閉館。入場料はCHF8.00。

ピラトゥス
Pilatus

ルツェルンの南にある標高2,128mの山で、イエス・キリストの処刑に関与したとされるローマ帝国ユダヤ属州総督ピラトゥスの霊が住み着いた伝説のある霊峰。

とはいえ、現在では山頂にフィーアヴァルトシュテッテ湖やルツェルンの町を見下ろせる展望台があり、シーズンは旅行者で賑わう場所になっています。

山麓にあるアルプナハシュタットから山頂までの登山鉄道「ピラトゥス鉄道 Pilatusbahn」は世界最大勾配の斜面を行く鉄道として有名。 山頂駅・ピラトゥス・クルム(2,073m)にある展望台の他、ここを起点にエーゼル(2,128m)、トムリスホルン(2,128m)の展望台へもそれぞれ徒歩で行くことができます。(トムリスホルンへは登山装備と準備が必要)

ピラトゥス クルム駅周辺にはホテルが2軒あり(ホテル・ベルビューとホテル・ピラトゥス・クルム)、終電後は宿泊客にしか見られない朝焼け&夕焼け&夜景を楽しむことができます。

アクセスはスイス国鉄もしくは湖船でアルプナハシュタット(Alpnachstad)まで行き、そこから登山鉄道でクルム駅まで登る方法が一般的ですが、このルートが利用できるのは夏季のみ。

ほぼ通年で利用できる方法はルツェルン駅前などからバス1番・71番で「Zentrum Pilatus」まで行き、ここで15番の循環バスに乗換えて「Pilatusbahnen」まで乗車します。そこからロープウェー(途中フレクミュンテック Fräkmünteggで乗換)でピラトゥス山頂まで登ることができます。

リギ
Rigi

湖を挟んでピラトゥスと反対側にある山で、同じようにやはり頂上に展望台があります。

展望台のあるリギ・クルム(Rigi Kulm)には登山鉄道駅の他に、1816年開業の伝統ある「ホテル・リギ・クルム」やレストランがあります。近くにはここよりも高い山が無いので眼下のフィーアヴァルトシュテッテ湖はもちろん、遠くアイガーやユングフラウなどのベルナーオーバーラントの山々を望むことができます。

また、リギ・クルムからふもとのフィッツナウまでは緩やかな下りが続くハイキングコースで、雪がある時期以外は難しい箇所も無いのでお手軽に山歩きを楽しむには絶好のコースになっています。

リギ 山頂へのアクセスはいくつかパターンがあり、オススメなのは登山鉄道「フィッツナウ・リギ鉄道 Vitznau-Rigi Bahn」でふもとのフィッツナウ(Vitznau)からリギ・クルムまで登る方法。この鉄道は1871年にヨーロッパ最初の登山鉄道として開業したもので、7月〜9月の夏季は日曜日の1往復のみ、蒸気機関車での運行もあります。フィッツナウまではフィーアヴァルトシュテッテ湖の湖船でルツェルンから1時間ほど。

フィッツナウ経由の場合片道で2時間着掛かってしまうので、時間重視の方はスイス国鉄でアルト・ゴルダウ(Alth-Goldau)へ行き、そこから「アルト・リギ鉄道 Alth-Rigi Bahn」でリギ・クルムまで登る方法がオススメ。このパターンであればルツェルンからリギ・クルムまで約1時間30分で行くことができます。こちらも夏季は日曜日1往復限定で蒸気機関車が走っています。

いずれの登山鉄道もスイストラベルパス・スイストラベルパスフレックスで半額になるので、チケット購入時にご提示ください。