鉄道で旅するスイス

氷河急行・ベルニナ急行など特別な列車についてSwiss Special Trains

スイスには特に素晴らしい景色を車窓から楽しめる、旅行者向けの列車が多く運行されています。世界的に有名な氷河急行やベルニナ急行の他にも、さまざまな名称・路線で運行されているものがあります。ここでは、その中でも特に人気の高いものをご紹介します。

氷河急行|Glacier Express

草原地帯を走る氷河急行

氷河急行(Glacier Express)はツェルマット〜サンモリッツ/ダヴォス間を運行している観光列車で、マッターホルン・ゴッタルド鉄道(MGB)とレーティッシェ鉄道(RhB)の路線を約7〜8時間かけて走破します。

全線乗車すると、途中で291の橋梁、91のトンネルを通り、最高到達地点はオーバーアルプ峠の2,033メートルにに達します。

冬の雪原を走る氷河急行

1年を通じて運行をしていますが、夏季の1日最大3往復に対して冬季は最大2往復となり、車窓的にも冬はひたすら雪景色となってしまうためどちらかといえばやはり夏がオススメです(雪景色もスイスらしいといえばスイスらしいですが)。2015年夏ダイヤでは、ダヴォス・プラッツ駅への直通は廃止(フィリズールで接続列車あり)され、全列車がツェルマット〜サンモリッツ間での運行に設定されています。


氷河急行の見どころ

途中の車窓でオススメは「ツェルマット〜ブリーク〜アンデルマット〜ディゼンティス間」や途中下車しての「フルカ山岳登山鉄道(オーバーヴァルト〜レアルプ)」など。
残念ながら「氷河急行」の名前の由来となったローヌ氷河は車窓から見ることはできません。

クール〜サンモリッツ間のラントヴァッサー橋(Landwasserviadukt)があり、長さ136メートル・高さ65メートルの峡谷を石灰岩で作られた橋カーブしながら列車が渡っていく姿は車窓からも外からも絵になる風景です。また、トゥズィス(Thusis)〜ティーフェンカステル(Tiefencastel)〜フィリズール(Filisur)〜ベルギュン(Bergün)〜サンモリッツ間のアルブラ線は2008年にユネスコ世界遺産にも登録されました。

ラントヴァッサー橋を渡る列車

ツェルマットからサンモリッツを通しで乗車すると約8時間、スイス国鉄路線等と両端で接続するブリーク〜クール間のみとしても4時間半の長丁場となり、どの列車を利用しても途中でお昼ランチの時間帯を迎えます。

氷河急行の楽しみのひとつが車窓を楽しみながらの食事。せっかく乗車されるのであれば、ぜひ合わせて予約されることをおすすめします。

軽食やドリンク類は1等車と2等車の間に連結されている「サービスカー」で購入できます。サービスカーでは座ることはできないものの、24人分の立ち位置が設けられていますので、好きな時間にコーヒーや軽食をつまみながら景色を楽しむことができます。(ランチ時間帯は営業休止となります)

車内では日本語を含む6ヶ国語での案内放送をイヤホンで聞くことが可能。
また、キーホルダーや写真集、DVDなどの車内販売が回ってくるのでおみやげの調達も車内で可能です(ツェルマットやサンモリッツの駅構内でも購入可能)。一番の売れ筋はなんといっても傾斜に合わせて傾いたグラス。食事の際に食後酒などを注ぐのにも使われているグラスですが、あくまで冗談で列車自体はそんなに傾斜しないのでご安心を。

氷河急行・運行時刻表

【東行】ツェルマット→ブリーク→クール→サンモリッツ/ダヴォス
900902904
ツェルマット発
Zermatt
7:528:529:52
ブリーク発
Brig
9:1810:1811:18
アンデルマット発
Andermatt
10:5411:5412:54
ディゼンティス発
Disentis/Muster
12:2713:2714:27
クール着
Chur
13:3414:3415:34
フィリズール着
Filisur
15:0016:0017:00
ダヴォス・プラッツ着*
Davos Platz
15:2916:2917:29
サンモリッツ着
St. Moritz
15:5516:5517:55
・フィリズール〜ダヴォス・プラッツ駅間は接続列車利用となり、直通列車の運行はありません
・上記以外にもフィーシュ、オーバーヴァルト、トゥズィス、ティーフェンカステル、ベルギュン/ブラヴォン、サメダン、チェレリナに全列車が停車します
・904列車のみ、ザンクトニクラウスにも停車
・ミラノ、ドモドッソラ、ジュネーブ、ベルン方面からはブリークでの乗車(フィスプは全列車通過)
【西行】サンモリッツ/ダヴォス・プラッツ→クール→ブリーク→ツェルマット
901903905
サンモリッツ発
St. Moritz
8:029:0210:02
ダヴォス・プラッツ発*
Davos Platz
8:319:3110:31
フィリズール発
Filisur
9:0110:0111:01
クール発
Chur
10:2611:2612:26
ディゼンティス発
Disentis/Muster
11:3712:3713:37
アンデルマット発
Andermatt
13:0814:0815:08
ブリーク着
Brig
14:4015:4016:40
フィスプ着
Visp
14:5315:5316:53
ツェルマット着
Zermatt
16:1017:1018:10
ダヴォス・プラッツ駅からフィリズール間は接続列車利用となり、直通列車の運行はありません
・上記以外にもチェレリナ、サメダン、ベルギュン/ブラヴォン、ティーフェンカステル、トゥズィス、オーバーヴァルト、フィーシュに全列車が停車します
・901列車のみ、ザンクトニクラウスにも停車
・ミラノ、ドモドッソラ、ジュネーブ、ベルン方面へはブリークまたはフィスプでの乗継(どちらにも全列車停車)
★運行区間と期間
900/905:ツェルマット〜サンモリッツ|2015年5月9日〜10月11日運行
901/904:ツェルマット〜サンモリッツ|2015年6月13日〜9月20日運行
902/903:ツェルマット〜サンモリッツ|2014年12月14日〜10月25日運行(2015年10月26日〜12月13日は運休)
★編成について
※全列車がプレミアムパノラマ車両で運行され、1等車2両+2等車3両が基本となり、状況に応じて車両が増結されることがあります。
※1等車は1両に1席+2席が12列の36席、2等車は1両には2席+2席が12列の48席となり、エアコン、テーブル、トイレ、紫外線カットガラスが装備されています。
※有効なスイストラベルパス、スイストラベルパス・フレックスをお持ちの方は全線で乗車券は不要です(別途予約が必要です)。
※上記時刻表・編成等についてはMGB・RhB発表の公式のものを参照に作成しておりますが、予告なく変更となることがあります。

ベルニナ急行|Bernina Express

ループ橋を下っていくベルニナ急行

ベルニナ急行は氷河急行と並んでスイスを代表する特別列車のひとつです。運行区間はスイスの東端にあたるグラウビュンデン州のいわゆるエンガディン地方で、サンモリッツ、ダヴォス・プラッツ、クールからイタリア領ティラノまでとなっています。この区間はレーティッシェ鉄道(RhB)の通常の路線でもあるため、全く同じ区間を走る普通列車も多く、氷河急行よりも途中下車がしやすいのもの魅力のひとつ。2008年にはこの区間の大半が「レーティシュ鉄道アルブラ線・ベルニナ線と周辺の景観」としてユネスコ世界遺産にも登録されました。

クール/ダヴォス・プラッツ〜サンモリッツ間(RhBアルブラ線)は氷河急行と路線が重複しているので、ベルニナ急行のオリジナル路線はサンモリッツ〜ティラノ間(RhBベルニナ線)として認識されます。サンモリッツ〜ティラノ間の所要時間は2時間ちょっとなので、サンモリッツやクールからの日帰りも十分可能です。

ラーゴ・ビアンコの横を走り抜けるベルニナ急行

サンモリッツを出発して、静かなリゾート地ポントレジーナ(Pontresina)、ダイナミックな氷河とベルニナ・アルプスが眺められる展望台への拠点ベルニナ・ディアヴォレッツァ(Bernina Diavolezza)、表がハイキングの拠点モルテラッチュ(Morteratsch)を経ていよいよベルニナの山岳地帯へ入ります。やがて青白い水をたたえたラーゴ・ビアンコ(Lago Bianco)とカンブレナ氷河が右手に見えると、列車はオスピツィオ・ベルニナ(Ospizio Bernina)に到着します。ここは標高は2,253m、ベルニナ急行の路線内で最も標高の高い地点です。ここを過ぎると高度を徐々に下げ始め、大きくカーブをしながら進んでいきます。だんだんと岩肌ばかりの景色が森に変わってくると左手にサンモリッツ以来の大きな街ポスキアーヴォ(Poschiavo)に到着、ここはもう言語も文化もイタリア圏。ポスキアーヴォを過ぎるとミララーゴ(Miralago)、ブルージオ(Brusio)と過ぎていき、ベルニナ急行沿線最後の見所である「ブルージオのオープンループ橋 Viadotto di Brusio」へ。2008年の「大分麦焼酎いいちこ」のTVCMでもお馴染みになったこの景観は必見。
スイス領内最後の駅カンポコニョーロ(Campocognolo)を過ぎ、ティラノの街を路面電車のように横切ると、終着駅ティラノ。ティラノはもうイタリア領ですが、特にパスポートチェック等も行われることはありません(※折り返してスイスに戻る場合でもパスポートは必ず必要です)。

ティラノ駅を出ると右側にイタリア国鉄(Trenitalia)のティラノ駅があり、ここからミラノ中央駅までは2時間半ほど。また、季節運行でティラノ駅前からスイス国鉄ルガノ駅までのバスの運行もあります。ティラノからコモ湖沿いのグラヴェドーナ、ドンゴ、メナッジョといった町を経由してルガノへ至る路線で所要時間3時間ほど。
接続もキッチリ考慮されているので、反対ルートでティラノまで行き、そこからベルニナ線を利用することも可能です。

ベルニナ急行/ベルニナ急行バス・運行時刻表

【南行き】クール/ダヴォス/サンモリッツ→ティラノ/ルガノ
973951953961975
クール発
Chur
---08:32 8:58------
ダヴォス・プラッツ発
Davos Platz
--------- 9:53---
サンモリッツ発
St. Moritz
09:30--- --- --- 15:12
ポントレジーナ発
Pontresina
09:41 10:21 11:04 11:17 15:21
オスピツィオ・ベルニナ着
Ospizio Bernina
| | 11:29 | 15:51
アルプ・グリュム着
Alp Grüm
10:13 10:57 11:57 11:57 16:00
ティラノ着
Tirano
12:00 12:45 13:00 13:26 17:32
ティラノ駅前着(バス)
Tirano
--- --- 14:20 ------
ルガノ駅前着(バス)
Lugano FFS
--- --- 17:30------
【北行き】ルガノ/ティラノ→クール/ダヴォス/サンモリッツ
976 974 950 954 960
ルガノ駅前発(バス)
Lugano FFS
--- 10:00---------
ティラノ駅前着(バス)
Tirano
--- 13:00 --- ------
ティラノ発
Tirano
10:03 14:03 14:26 15:00 15:12
アルプ・グリュム発
Alp Grüm
11:21 15:25 15:44 16:13 |
オスピツィオ・ベルニナ発
Ospizio Bernina
11:48 15:33 | 16:20 16:50
ポントレジーナ着
Pontresina
12:24 16:00 16:16 16:52 17:19
サンモリッツ着
St. Moritz
12:36 16:20--- ------
ダヴォス・プラッツ着
Davos Platz
--------- --- 18:46
クール着
Chur
------ 18:20 19:03---
★運行区間と期間
973/974:サンモリッツ〜ティラノ|2015年5月9日〜10月25日の毎日運行
951/950:クール〜ティラノ|2015年5月11日〜10月25日の毎日運行/2014年12月14日〜2015年5月8日は土曜・日曜・祝日のみ運行/2015年10月31日〜12月12日は土曜・日曜のみ運行
953/954:クール〜ティラノ|2014年12月15日〜5月8日の月曜〜金曜(祝日以外)運行/2015年10月26日〜12月11日の月曜〜金曜運行
961/960:ダヴォス・プラッツ〜ティラノ|2015年5月9日〜10月25日の毎日運行
975/976:サンモリッツ〜ティラノ|2015年5月9日〜10月25日の毎日運行
※2015年3月30日〜4月2日、4月7日〜5月8日はサンモリッツ〜ポントレジーナ間での路線工事が予定されているため、この区間がバスでの代替輸送となる可能性があります
★編成について
※通常はパノラマ車両(1等・2等)が連結されていて、利用には事前予約が必要です。但し、冬季はパノラマではない予約不要の通常の客車も連結されます。
※有効なスイストラベルパス、スイストラベルパス・フレックスをお持ちの方は全線で乗車券は不要です(パノラマ車両ご利用の場合は予約が必要です)。
※上記時刻表・編成等についてはRhB発表の公式のものを参照に作成しておりますが、予告なく変更となることがあります。

ゴールデンパス・パノラマ急行|Goldenpass Panorama Express

ゴールデンパス・パノラマ急行の先頭パノラマ車両

ゴールデンパス・パノラマ急行はいわゆる「ゴールデンパス・ライン」の一部、モントルー〜ツヴァイジンメン間を走るパノラマ車両運用の列車です。「ゴールデンパス・ライン」そのものはこの先インターラーケン、ルツェルンと続いていきます。ここでご紹介する「ゴールデンパス・パノラマ急行」はモントルー・オーバーラント鉄道(MOB Chemin de fer Montreux - Oberland Bernois)が運行している列車で、氷河急行やベルニナ急行と同じようなタイプのパノラマ車両に加えて、名鉄や小田急で運用されていたような先頭車両の先が全面ガラス張りとなった車両での運行もあります。

氷河急行やベルニナ急行に比べると走行区間も短く、標高もさほど高くないところを走るので一見地味なようにも見えますが、山間の牧草地や、チーズの名産地、高級山岳リゾートとスイスの良さを凝縮したような、いかにもスイスらしい路線のひとつなのです。

草原を走るゴールデンパス・パノラマ急行

シヨン城や毎年7月頃に開催されるジャズフェスティバルで有名な湖畔の町モントルーを出発すると、グリュイエールチーズで有名なグリュイエール地方に入り(グリュイエールの町はこの路線より少し北にあります)、国際熱気球フェスティバルが行われるシャトー・デー、世界のセレブが別荘を構えるリゾート地グシュタードを経て、ジンメ川が二手に分かれるツヴァイジンメンに到着します。MOBの路線はここで終わり、「ゴールデンパス・ライン」はこの先シュピーツ、インターラーケン、ブリエンツ、マイリンゲン、ルツェルンへと続いていきます。

画像提供: スイス政府観光局 / www.myswiss.jp
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